こんにちは。
今日の空も何やら舞っているのか山や街がかすんで見えます。
さくらは満開ですね🌸
陽がよく当たるところはもう葉桜になっています💦
今しか味わえない景色を楽しみたいですね。
昨日は、ことばの獲得に縦書きがお勧めと書きました。
今日は、作文の時に「っ」(促音)が抜ける理由について書きたいと思います。
文字の獲得が始まり、お手紙や作文を書くようになると多くなる相談の一つですね。
まず、日本語の文字には、かな・カタカナ・漢字があります。
その中で、かなとカタカナは文字の表記が違いますが、
同じ一文字一音の構成です。
一文字というと
「あ・い・う・え・お」
はイメージがしやすくわかりやすいのですが、
「しゃ・しゅ・しょ」(拗音)も一文字という区別の仕方があります。
これらの音のことを言語の世界ではモーラといいます。
モーラは拍と訳します。
俳句などをされる方はピンときましたか?
そうです。
5・7・5音で作る俳句では音の数に決まりがあります。
これと同じ考え方です。
それから、ことば(音)をもう少し小さく区別する仕方としては、
音素というものがあります。
(かめkame→k/a/m/e)子音と母音といった、
音を構成する最小の単位による区別の仕方です。
さて、ここからです。
「っ」(促音)は音を出さない文字なので意識されにくいことが、作文の時に欠落してしまう原因としてあります。
音素では、(きってkitte→k/i/t/t/e)になり、tが二つあり音の存在があります。
モーラ(拍)では、(きって→き・っ・て)となり、3つのモーラがあります。
しかし、音節(シラブル)という区別にすると
(きって→きっ・て)と2つに分けられてしまいます。
音節は母音で区切ります。
(きってkitte→きっ・てkit/te)
(りんごringo→りん・ごrin/go)
(しーるshiiru→しー・るsii/ru)
音声治療や発語訓練、吃音の訓練ではこの音節切りで練習をすることがあるのですが、
滑らかな日本語を発音するときに、母音で切ると言いやすく、聞き取りやすい音声になります。
丁寧に伝えるとき、単語のどこを切るかというと音節で切りながら伝えることが多いかと思います。
「電車だよ。」→「でん・しゃ」→「で・ん・しゃ」※最終はモーラ切り
「切符だよ。」→「きっ・ぷ」→✖ ※「き・つ・ぷ」は逆に混乱しますね。
「ん」(撥音)はまだ音があるので分解できるのですが、
「っ」(促音)は伝えようがありません。
多くの方は、ことばを聞いて覚えたものが次第に文字に繋がっていきます。
ですから聞き取れない音が文字と結びつくには、モーラに気づかせるなどの学びが必要となります。
階段などでじゃんけんをして「グー」が出たら「グリコ」、「パー」が出たら「パイナップル」と段を進む遊びをご存知でしょうか?
※「チョコレート」→「ちよこれいと」との話はちょっと置いておきます💦
この時、「パイナップル」を「ぱいなつぷる」と6段進んだかと思います。
こうした遊びを通して子どもたちは聞こえない音「っ」に気づいたりします。
「っ」が抜けてしまう時は、聞こえない音をどう見せるかがヒントになりますよ。
